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無線職人のつぶやき

初級編

2022/07/28

標準電波(周波数と時間の標準)

無線コラムアイキャッチ
「長さ」や「重さ」に標準があるように、「周波数」や「時間」にも標準があります。
現在のように測定器(周波数カウンタや電波時計など)が普及する前には「標準電波」と呼ばれる電波を受信して「周波数」や「時間」を確認する事がありました。
 
・標準電波とは
  標準電波は高い精度で管理された周波数の電波で正確な時刻(原子時計の時刻等)を示す情報(音声やタイムコード)を送信しています。
 現在の日本の標準電波は、JJYという識別信号で日本標準時(JST)の情報を長波というとても低い周波数の電波を使って送信されており、日本全国を2つの送信所でカバーしています。(2001年3月までは短波でも送信されており、音声とモールス信号で時刻を送信していました。)
日本のJJYと同じような標準電波は海外でも送信されており、日本で受信できるものもあります。
 参考:JJYの無線局免許情報
   免許人    :国立研究開発法人 情報通信研究機構
   無線局の種別 :標準周波数局
   通信事項   :標準周波数及び標準時の通報
   識別信号    :JJY
送信所と周波数:福島県田村市 40kHz・佐賀県佐賀市 60kHz
(引用:総務省の無線局免許情報検索)
 
・標準電波の利用例
  1. 時間の確認
  1. 手動:音声やモールス信号を聞いて手動で時計を合わせる。
  2. 自動:1秒/1分毎の信号音やタイムコードで自動的に時刻補正をおこなう。
※長波を利用する電波時計はタイムコードを受信して時刻補正を行うものが多い様です
  1. 周波数の確認
    • 標準電波を利用してマーカー発振器を校正する。
    • さらにマーカー発振器を利用して無線機の周波数を校正する。
※標準電波と無線機の周波数は直接の比較が出来ないため(周波数が同じで無い為)
 マーカー発振器を利用します。
 
私も、電波時計もなく無線機もアナログで周波数カウンターもなかった頃は、短波のJJYを受信して時計合わせやマーカー発振器の校正を行ったものです。
そのJJYも長波への移行と電波時計の普及や無線機のデジタル化により受信する事はなくなり、「JJY、JJY、〇〇時、〇〇分、JST」というアナウンスがとても懐かしく思えます。
 
※NICT 国立研究開発法人 情報通信研究機構 日本標準時グループ のホームページは https://jjy.nict.go.jp/mission/page1.html です。
 
福岡俊幸(ふくおかとしゆき)
この記事を書いた人の顔写真

中学生の時ラジオから聞こえる海外の放送をきっかけに電子機器や無線に興味を持ち、コンピュータや真空管アンプ、オーディオなどのものづくりに没頭する。九州テンに入社後は無線を利用した水防システム(雨量や水位の観測・防災無線など)の設計や運用支援業務に25年間従事。現在は定年退職を機に情報システム部門に転籍し、これまでの経験をもとに社内システムの支援業務を行っている。現在も真空管を使ったアンプやラジオ作りは趣味のひとつ。

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